幹部・店長育成はこうしています!?ブログ質問に具体的に答えてみた
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田口 淳之介
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毎日を「ありのままの自分」で生きていますか?
ありのままの自分でマネジメントすれば経営が変わる!
田口 淳之介 プロフィール
[副題 あなたにとって僕のことはどうでもいい]
Contactページから、以下のような質問が寄せられたので、幹部育成・店長教育についての考えと取り組みを紹介したいと思います。
ご質問
いつも、ブログ拝見しています。
マネージャーの仕事はアンニュイなものなので、こちらのブログは大変参考になります。
質問:幹部や店長とのミーティングについてjunnosukeさんのお考えを教えて下さい!
ということです。
ミーティングについてはこれまでもお話しをしてきたので、さらに深くお応えする形で
「幹部・店長の育成について」返答したいと思います。
では、いきなり結論!!
僕の考えでは、スモールビジネスには…
未来には今のような店長とか、幹部って要らなくなるんじゃないかな?
です。(猛烈なバッシング覚悟で言っちゃうと)
・・・という、ことを書いちゃうと「バカか!」とお叱りを頂く可能性もありますね。
ただ、もし良ければ僕が「なぜ」そう考えているのかを聞いてから、自分の考えと照らしあわせて貰えばいいと思います。
店長・幹部とは何ですか?
店長・幹部とはなんですか?250文字でお答えください。。。
きっと、250文字で答えられたことが、あなたが持っている「店長・幹部」の定義だと思います。
- 人によっては、全く答えられなかったかもしれません。
- 人によっては、仕事内容を言うかも知れません。
- 人によっては、心の持ち方を言うかもしれません。
- 人によっては、売上げを上げる人と言うかもしれません。
- 人によっては「理念」の実行をしてくれる人。というかもしれません。
全て、間違いじゃないとは思いますが…
それって「店長・幹部っていう名前(役職)がついていないとダメですか?」と聞かれたらどうでしょう。
僕は、自分が思いついたこの問いに「別に大丈夫」となってしまったので「役職」にすっかり興味がなくなってしまったのです。(他人につけることも自分自身にも)
もちろん、店舗にお越しのお客様のために「店長」が必要なことはわかります。
なので、仕事内容はともかく「店長」というものをすぐに無くす!というのは、暴挙かもしれません。
とかいいながら…実は数年前「1年半くらい店長不在の店」を運営していたことがあります。
その経験から、「店長っていなくても、店ってすぐに無くなるわけじゃないんだ~」と勝手に脳内で証明されてしまったのも事実です。
働く人「個人の責任」が確立されてくれば、役職は無くなる(あるいは少なくなる)というのが、僕のイメージです。
とは言っても、僕は自社では店長達とマネジメントを行っていますから(当社の店長2名は責任をもって仕事をしてくれているので「店長」に不満があるわけではありません。むしろ感謝が盛りだくさん!です。)その当たりの具体的なお話しをしていこうと思います。
僕にとっての店長・幹部とは?
「幹部・店長を育てる」となっても、そもそも店長・幹部の「定義」が不明瞭では、何を与えたり、どんな経験を積んでもらえばいいのかわかりません。
ちなみに、僕の定義は
他人のために働く喜びを見つけられる人
です。
250文字もいらないですね(笑)
店長・幹部に一番求めるのは「思いやり」とその「思いやり」を形にする能力です。
(でも、店長・幹部ではなく、1年目のスタッフがその原石を輝かせていることだってあるわけです)
他人のために働いて、他人が喜んで、そのこと自体に自分も喜べないと、店長とか幹部になっても、全く仕事を楽しめないと思うんです。
当社の場合は給与だけなら「お客様に支持された美容師」が一番多く支払われるようになっていますから、給与にのみフォーカスしているなら「店長」になる必要性はまったくありません。
では、なぜ店長・幹部になる人が出てくるのか?
それは「他人(仲間)に奉仕することによって、自分自身が成長できる」と信じているからだと思います。
そういう気持ちと考えがあって、なおかつ「立候補」してきて!!
仲間から推薦が合った場合にのみ、店長になってもらっているのです。
幹部・店長教育を行う前に知っておきたいこと
経営者・マネージャーは「店長」とか「幹部」って言葉に逃げやすい。
ということを、まずは理解しておきたいと思います。
スモールビジネスにおいて、無駄に役職を作ってしまうと、以下のようなコトが起こることも多々あります。
店長)「社長! 〇〇という問題が起こりました!」
経営者)「店長だろ!自分で解決しなさい!」
店長)「はい。。。」
店長)(心の声)「なんでもかんでも店長って。自分は社長だろ!」
※この全く逆のパターンもあります。なんでも社長が出てきて「名ばかり店長」になる場合です。
要は、心の中で「責任のなすりつけ合い」が生まれやすいのも事実なんじゃないかぁ~と、危惧しているわけです。
これは店長には悲劇です。
また、これを何回もくらっていると「ダメダメ店長」が育成されます。
(もちろん「社長」も「ダメダメ社長」です)
そして、これに慣れてしまった店長が何かを行うときの動機を考えてみてください。
きっと、”店長だからやる”というのは、社長に言われたからやる。という意味合いにあると思います。
が、僕(個人的に)はそれが気にいらないのです。
そのお店(会社)で働いていたら、全ての働く人が、自分の名前のもとに「責任」を持って仕事をして欲しい!と思っています。
役職がないと、仕事・自分に向き合い解決できないの?
もし、そうなら、僕の美学ではその人は「カッコ悪い」のです。(あくまでも自分の勝手な美学です。)
スモールビジネスのパターンと僕の美学になんとなくでも、共感していただいたら、この先も読み進めてください。
この前提を理解していただけると、なぜそうしているのか?という、意味と具体的な行動がつながってくると思うんです。
超具体的!幹部教育の鉄板ルール ベスト5
スモールビジネスの現場で、幹部教育を会社から受けて…
誰かのために泣けるような幹部って見たことありますか?
僕は、たまたまかもしれませんが、幹部教育を会社から施されていて「仲間のために泣けるような幹部」を見たことが殆ど見たこと無いんです。
数字が見れようが、仕事ができようが「他人のために泣いたり悩んだりできない人は、そもそも「幹部・店長の資格なし」だと思うんです。
ですから、そのことは何回も何回も幹部・店長に伝える必要のあることだと思います。
(僕の仲間曰く…僕が酔った時に繰り返し言ってるだけらしいですが、結果オーライです(笑)シラフでも、何回も言ってると僕自身は思っています)
知性を鍛える
感情面が伴っていないと、お話しになりません。
が「知性」もやっぱり必要です。
「物事の本質」の見方や「物事の成り立ち」を伝えています。
これは、一朝一夕ではできません。
じっくり時間をかけて、色んな体験を通して理解していくしかないことです。
理解には「体験」が必要なので、体験の数と照らしわせながら、知性の部分は伝えています。
また、知性とは”体験を伝える”ということでも磨かれるので、店長・幹部が自らの体験を仲間に”伝える機会”を持つように声掛けするのは大切なことです。
セールス力を鍛える
物事を伝えて、相手に納得してもらい「行動」を共同で作り出すには「セールス力」が必要です。
お客様に普段やっていることを「仲間」にやらなくてはいけません。
お客様には、
押し売り=厳禁
いいなり=厳禁
勝手な値下げ=厳禁
ですから、スタッフ(仲間)にも同様です。
押し売り=店長命令だ!=厳禁
いいなり=スタッフの言葉に対していいなりになってしまう=厳禁
勝手な値下げ=会社が言ってるんだよ~・他人のせいにする=厳禁
と、このルールが存在しています。
セールス力の転換を、ロールプレイングで確認することもよく行うことです。
(たいていそういう時は、僕が言うことを聞かないスタッフ役をします)
怒り力を鍛える
怒らないのは素敵なことです。
本当に「怒っていない」なら。
でも、本当は「怒っているのに問題が大きくなることを避けて、怒らないようにしている」なら…
その人は幹部・店長失格です。
「怒る」という一歩間違えると「危険な感情」を爆発させて、爆発させた中でも「落とし所」を見極めた動きができるように「怒り力」を鍛えてもらっています。
この”怒り”という感情の取り扱い方で、人の成熟度ってわかるところもあると思います。
共感力を鍛える
会社の中で、ある種の「権力」を持ってしまうのが幹部です。
お店の中なら「店長」がそうです。
別に「権力」ってホドでもないんですが、役職が付いている人の発言は「スタッフには重い」ものです。
そう、捉えられるのは仕方の無いことです。
なぜなら、幹部・店長はスタッフの「生殺与奪権」を持っているからです。
持っていない・持たされていないなら、それはよくわからない「名前」を持たされたことなのです。
「役職」とはそういうものだから、店長や幹部が「何気なく言ったこと」でも相手には突き刺さる場合があるのです。
そのことを受け入れて初めて「仲間(スタッフ)への共感を示す」が形になります。
仲間(特に入社したての新人とか)が、悩んでいる・困っている・気分が優れない、こんなことに共感を示し、なおかつ全体の調和を育みながら、プロジェクトなり日々の業務を遂行しなくてはいけません。
僕自身も、過去に(当社にとっては大きな金額)の店販販売を行ったときの経験でこのことを学びました。
全体としてはすごくうまくいっている!
と感じながらも。
その時まったく協力してくれないスタッフが一名いて、気をもんだ想い出があります。
そのスタッフに、早い段階で共感を示し、具体的なサポートができていたら…
全体としての結果はさらに違っていたように思います。
しかし、当時の僕は、スタッフに夜電話して「泣くぞ!マネージャー辞めるぞ!」と先に降参するという荒業で乗り切るのが精一杯でした。
当然、スマートな方法ではありません。
今ならもっとうまくやれる!というか、そうならないように準備もできます(笑)
この体験から「共感する力」を鍛えようとなっていったのです。
「ハマる力」を鍛える
幹部とは〇〇ができなきゃダメだ!というのは、僕にはあまり無いのです。
最低限の理解力とた~くさんの「おもいやり」を持っていればいいのです。
但し!
「ハマる力」が弱い人はダメ
です。
「ハマる力」とは熱中する力のことです。
(店長やマネージャー・幹部は「人間関係」にハマらなくてはやってられない。というのが僕の感想です。)
デザインにハマってもいいし、教育にハマってもいい。
何かに熱中したことがない人。
また、幹部・店長の仕事の中で「熱中できること」を見つけられない人は、みんなのサポートには向いていないのです。
なんでも「そつなくこなそう」みたいな人では「イノベーション」は起こりません。
そんな幹部じゃ「面白い会社」はできないし、その人の下にいる人がきっとその人に「魅力」を感じません。
僕自身が、店長・幹部に「才能」を感じたり「他の人とは違うな!」という箇所を見たら、なるべくすぐに伝えるようにしています。
それは”その個性を伸ばして欲しいから”です。
まとめ
「幹部・店長育成はどうしていますか?」をご覧いただき、ありがとうございます。
正直なところ「幹部育成」とか「店長教育」という言葉自体が、僕は好きではありません。
そんなことを、わざわざ会社からしてもらわなきゃいけないような人が、もし「僕の上司だったら」と考えると、興味も魅力もわかないからです。(スモールビジネスではね)
しかし、「教育」を否定しているわけでもありません。
今の時代は、いる・いらないをハッキリさせることも大切です。
そして、いる!と感じたことを思いっきりやっていくことが、実は結果「バランス」をとることだと思うんです。
僕自身は店長に「呑みに行こうよ!」といった時、断られない自分でありたくて、店長には「僕の誘いを断らないこと」くらいしか求めていません。(それでも、先約に負けて断られることがあるから(笑)仕事って奥深いなぁ~と感じています)
読者の方には、幹部とか店長というのは「お客様の声」「スタッフの声」「本人の声」の3つの声で決めることをオススメします。
決して「会社」が決めることではないような気がします。
もし、あなたがフラットな人間関係を持ち、水平に展開していくようなスモールビジネスのチームを求めるなら!
※ご質問・ご意見・体験談はお気軽にしてくださいね。
なるべく記事中でお応えできることはしていきたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました♬