『あれ?誰も意見をいってこない』そんな”孤独”経営者になっていませんか?

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田口 淳之介

スモールビジネスプロデューサー
『人間関係の仕組み』と『コミュニケーション』の専門家。 老若男女問わず20,000人との対話実績をもとに、様々なスモールビジネスの顧問サポートを受け持つ。また経営者・幹部の個人的カウンセリングを行う。全国各地で、笑いあり涙ありのセミナー・ワークショップを開催中!

読了時間 約 7 分です。

毎日を「ありのままの自分」で生きていますか?

 

 

セミナーでよくある質問です。

 

『最近、社長が強すぎて誰も意見が言えなくなっています。私はどうしたらいいでしょう?』

 

こういう質問をする人はたいてい、社長のことや会社のことをすごく愛している人です。

ちなみに、この質問で出てくる『社長』の部分は、マネジャーとか店長とか責任者と呼ばれる人にもありがちなコトです。

 

で、最初からワンマンでオラオラ系の人ならまだいいんです。

周囲の人にもそういう人に対する免疫ができてるから…
(免疫ができてるだけで、会社やお店としては言うまでもなく良くないですけど(笑))

 

 

でも、もともと和を大切にするような人が、自分でも気がつかないうちに”ワンマン経営者”になっていくと、周囲の人はみんな困惑します。

そして、実は誰よりもワンマン化したことに気がついていない経営者(マネージャー・店長)が困惑しているのです。

 

 

今回の記事では、なぜ?経営者(店長)はワンマン化するのか?

未然に防ぐにはどんなことを気をつけたらいいのか?

そして、周囲の人は”ワンマン化”しそうになっている人をどうサポートしていけばいいのか?

 

ボクの体験談も含めてお話したいと思います。

 

 

経営者(マネージャー・店長)はなぜワンマン化するのか?

和を大切にしていたような人が、しだいにワンマン化していく、というのはとてもよくあることです。

なんだったら責任ある立場になった人が『一度は通る道』と言ってもいいと思います。
(通る道ならいいけど、そこで停滞してる人は危険な状態になります)

 

ワンマン化していく時の基本的なステップはこうです。

 

  • 従業員を面倒見なきゃいけない
  • 育てなきゃいけない
  • 売上げをあげなきゃいけない
    (言葉は何でもいいのですが、とにかく自分だけが楽しい状態ではいけない!と自分に経営者がプレッシャーをかけます)

 

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プレッシャーを自分にかけてるので、周囲の人にもプレッシャーをかけはじめます。

 

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周囲の人は思うように期待に応えられません

 

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周囲の人は経営者のことを『怖い』と感じはじめます

 

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期待に応えられない部下のことを”なんとかしよう”として、アドバイスを繰り返すようになります

 

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この時点で経営者は途方もない孤独感にさいなまれます

 

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孤独感で押しつぶされそうになった経営者は『みんなの会社』とか『みんなのお店』ということを言い出します
(みんなのお店だから、意見を出せ!と強要しだすという意味です)

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部下・仲間は言葉の奥にある『俺の言った通りしろ』という本音を嗅ぎ分け、発言しません。
(たまにその本音を嗅ぎ分けることができない人が発言して、血祭りにあげられるのを目撃することも多くなります)

 

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経営者は色んなことに投げやりになりだします
(投げやりになったのを隠すために、一人でやたらと会合に出かけたり、勉強会に出かけたりする人も多いです)

 

基本的なステップを知ってどう感じましたか?

『自分は違う!』と思った人ほど要注意ですね。

 

そう思いたい時点で、もう※ワンマン蟻地獄に入っている可能性が高いからです。

※ワンマン蟻地獄=ボクの造語。ワンマン化してきた自分に気がつかず、自分を正当化して変化を起こせなくなっている状況。

 

ちなみにことの発端。

問題の根本的な原因は最初の最初に、抱いた

  • 従業員を面倒見なきゃいけない
  • 育てなきゃいけない
  • 売上げをあげなきゃいけない

 

という『誰か(ナニか)をコントロールしなきゃヤバイ!』という考えです。

 

最初の『考え』が『怖れ』という気持ちから始まっていることは、その後もどんどん『怖れ』の気持ちが拡大していくものです。

その『怖れ』の気持ちを隠すために正論を吐けばはくほど、仲間との“心の距離は離れ、孤独を感じるようになっている”ものです。

 

ちなみに、ボクもワンマン蟻地獄に何年もハマっていたコトがあります。

 

その頃のボクは自分の気持ちを無視していました。

自分の気持ちを無視していたので、仲間の気持ちなんかもっと無視できていました。

 

そして、仲間は必要最低限の業務連絡しかボクに話してきませんでした。

ボクは内心『質問もしてこない…こいつらはきっとバカなんだ』と思っていました。

 

もちろん、今考えたら『バカは俺だよ!!』です。

自分の中にある『怖い』という気持ちを感じることも表現することもできなかったボクは、トチ狂った考えを自分に信じ込ませようと躍起になっていたんですね。

 

仕事をしていて、ある程度のプレッシャーというのは誰にでもあると思います。

 

しかし、プレッシャーを有効活用できずに、全部を自分で抱え込んでしまうと誰でも簡単にワンマン化します。

 

ワンマン化すると『自分が正しい人』になっていきます。

そして『何とかしなきゃいけない人=ダメな従業員』を創り出して、上から目線でしか話せなくなります。

 

すると、売上は一瞬あがるかもだけど、結局は『お金』は逃げていきます。

同時に『人』も逃げていきます。

 

 

『ワンマン化しちゃいそうな自分がいる』ワンマン化を未然に防ぐにはどんなことを気をつけたらいいの?

ワンマン化を防ぐには

 

常日頃から、自分の気持ちを感じて仲間と伝え合う習慣を持つこと。

 

これに限ります。

正直なコミュニケーションがワンマン化を防いでくれるのです。

 

最近はセミナーで『人間関係の仕組みとコミュニケーション』についてお伝えしています。

 

正直、30代後半以降の人は、一回話しを聞いただけではすぐに実行できるようになりません。

3ヶ月くらい真剣に取り組んで、なんとか『正直なコミュニケーション』がスタートしだします。

 

勘の良い人なら、ボクのブログを読んだだけできるようになる人もいるかもしれません。

ただ、30代以上の方でいまのところボクは、そういう人を見たことがありません。

 

 

やること自体はシンプルなことですが、これまで生きてきた中でやる機会の無かったこと。

また、これまでの常識とは正反対のことをしなくてはいけないので、3ヶ月程度は馴染むのに時間が必要なのだと思います。

 

 

社長がワンマン化してきています!どうしたらいいですか?に対する2つのヒント

ワンマン化してきている人のまわりにいる人にしてもらいたいことは、次の2つです。

 

①勇気を出して自分の感じていることを伝えてみる

『社長のこと、以前よりなんだか怖く感じるんです』といった感じで伝えて欲しいんです。

 

経営者のためでもなく、会社のためでもなく、

 

自分自身のために!

 

別に役職がなくたって、なんだっていいんです。

『自分が感じていることを、相手を思いやって伝える』というのは、全ての人にとって大切で、全ての人が行えることです。

 

しかし、こんなコトを言うと次のような声が聞こえてきそうでもあります。

『そんなこと言って、クビになったらどうするんだ!』

 

もし、そんなことを言って、経営者(責任者)を怒らして、会社に居づらくなったら生活がヤバイ!

そう感じてしまう人はじっと耐えるのも一つの選択かもしれません。

その選択が悪いわけでもありません。

 

でも、状況は変わらないのです。

 

最悪、いまは状況を変えるのは難しい。

そう感じたなら、次のことを意識してみてください。

 

『絶対に経営者の悪口を言わない』です。

また『言いたいのに、言えない』と思った自分のことを責めるのもやめてください。

 

ただ、そう感じてしまった時に『ひょっとしたら社長も自分と同じように、言いたいことを言えないのかもしれない』と想像してみて欲しいんです。

 

個人的には思いやりというのは、いつも想像力を働かしたところにあると思うんですね。

で、想像力を使うのはとても尊いことだとも思うんです。

 

 

② 相手(社長)の期待に乗らない。NOをはっきり言う

これなら、感じていることを言うより少しハードルが下がると思います。
(そんなにハードル下がってないよ…と感じる人もいると思うけど)

 

社長があなたにかけてきたプレッシャーの正体は、実は社長が自分自身にかけているプレッシャーなんです。

 

このプレッシャーは、あなたが『NO』をはっきり伝えることで、社長からプレッシャーを取り除くことにもなります。

言い換えれば、サポートすることにもなるんです。

 

世の中には『間違った動機で行う正しいコト』があると、ボクは学んだことがあります。

 

先ほども伝えたように『みんなの会社』という言葉は、耳障りもよく、正しい言葉です。

しかし、その奥にある『俺のいうことを聞いておけ』的な心は間違った心です。

 

最低でも『愛のある気持ち』ではないわけです。

 

『愛があるな』と感じたものには『ハイ!』と素直に聞くのが大切なことです。

 

でも『違和感しか感じない…』という状態で『ハイ!』というのは、相手にも自分にも失礼なことですから、そういう時は『NO』をはっきりいいましょう。

 

 

まとめ

『あれ?気がついたら、誰も意見いってこない?』というのは、過去にボクが体験したことです。

 

ボクが部下としても上司としても体験したこと。

 

その時々の気持ちを感じ取って、気がついたことをまとめ、セミナーでお伝えしていることの一部をまとめたのがこの記事です。

 

そして冒頭にも紹介したように『最近、社長が強すぎて誰も意見が言えなくなっています。私はどうしたらいいでしょう?』という質問は、あなたが思っている以上にセミナーや顧問サポート時に頂く質問です。

 

この質問には『社長(マネージャー・店長)とちゃんとつながりたい』という気持ちと『伝えることができる自分になりたい』という2つの気持ちが混ざってるとボクは思っています。

 

自分の身近な人に、ありのままの自分から意見を伝えることは、大人になればなるほど『怖い!』と感じる時があるものですよね。

 

でも、その『怖い』という気持ちから一歩進んでみたい!と感じる方たちが、誠実な顔でボクに聞いてくれる質問です。

 

だから、ボクも誠実に応えたいんですね。

 

『複雑なことはナニもなくて、自分の気持ちを正直に伝えましょう。まずはそこからですよね』と。

 

言うのは簡単だけど、やるのは怖くて逃げ出したいコトが今でも無いわけじゃないですけど(笑)

それでも、ボクもこのブログを読んでくれているあなた以外の人も、少しずつ取り組んでいるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

 

ご相談はこちらから

もし、あなたがこの記事を読んでナニか感じることがあるなら、ぜひ自分自身との対話を大切にしてみてください。

そこから、仲間との関係も変化していきます。

 

また『いまの会社(お店)の状態をなんとかしたい!もっと良くしたい!でも、自分たちだけでは難しそうだ…』と感じる方は、ご相談ください。

ご相談は無料で承ります。

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ぜひ、あなたが仲間と『深いつながり』を感じ、お互いが支え合うことに喜びを感じられますよう、お祈りしています。

 

 

  大阪(関西)の美容院経営者・幹部さんに届きますように♡僕の夢に協力してくれる方募集

最後までお読みいただきありがとうございました♬ 

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2017-06-24 | Posted in チームマネジメントNo Comments » 

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