スタッフが”やる気あるVSやる気なくしかけ”で分裂した時の対処法
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田口 淳之介
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読了時間 約 7 分です。
毎日を「ありのままの自分」で生きていますか?
セミナーを受講してくれた方から、こんな質問をもらいました。
お疲れ様です!先日はありがとうございました!
広島のYです。
ちょっと聞きたいんですけど、
頑張ってるスタッフがいて、そのスタッフが頑張ってアピールを周りにガンガンしていて、温度差が出た結果、やる気を無くしかけてるスタッフがいるのですがどの様に対応したら良いのでしたっけー??
お時間あるときお願いします🙇♂️
これって、けっこうチームマネジメントあるあるですよね~
スモールビジネスの経営者や幹部方なら、みんな一度は経験してるんじゃないでしょうか?
頑張るのも悪いことじゃないし、上司にアピールする気持ちもわかる…
けど、熱い人がいれば、その分冷めてしまう人が出てくるのも当然といえば当然で…
ホント、チームマネジメントにおいて、悩ましいテーマです。
頑張っている人を冷めさすのは、チームの弱体化を進めますよね。
とは言え、熱くなってる人の隣で『ナニ、こいつ熱くなってんの…』と、冷めてしまう人の気持ちもわからなくはありません。
ただ、まっすぐに頑張っているだけならいざしらず、トップに対しての『アピール』が入ってくると、チーム不和を生むわけです。
ということで、今回はこの質問に対して『チームの温度調節』という観点からアンサー記事を書きました。
この記事を読んで、ぜひ自分の会社・お店のチームマネジメントや人材育成(夫婦関係)の改善などに役立ててください。
『チームの温度調節』をマスターしてみんなで目標に向かっていくチームになろう!
STEP1 原因を特定する
自分・部下の”気持ち”を想像してみよう
チーム不和の状態から、みんなで協力しあえるチームにシフトするためには、まずは『原因』を特定することが大切です。
原因と言っても、表面的な原因ではありません。
真の原因というか…
簡単に言うと『メンバーがどんな気持ちを感じているのか?』を特定することです。
以下の3名がどんな気持ちを感じているかを特定しましょう。
- 頑張ってますアピールをしているスタッフ
- 冷めているアピールをしているスタッフ(冷めるわ~。というのもアピールだと覚えておいてください)
- 経営者(相談者)の気持ち
a頑張ってますアピールをしているスタッフはどんな気持ちを感じているのだろう?
一般的に、”頑張ってますアピールをしているスタッフ”が感じているのは『不安』や『怖れ』といった気持ちです。
自分がお店にいる”意味”に対して、今ひとつ自信が持てていなかったり…
『ボクはこのお店のメンバーに受け入れられているんだ!』という安心感を感じられていないというケースです。
その不安を隠すために”頑張ってますアピール”をするんですね。
(周囲の人の接し方に問題があるのではなく、本人がネガティブな思い込みを持っている場合が多いです。)
不安や怖れからの”頑張り”は、チームに不協和音をもたらします。
純粋に夢や目標に向かう頑張りとは、周囲に与える空気感が違います。
純粋に頑張っている姿勢というのは、周囲の人に”爽やかな空気感”を感じさせます。
『あの人を見ていると、自分も頑張ろうと思えてくる』
そんな感覚を与えるのが誠実な努力。
今回のケースは周囲との軋轢をうんでいますから、『不安』や『怖れ』といった気持ちが”頑張り”のベースにある可能性が高いのです。
冷めているアピールをしているスタッフはどんな気持ちを感じているのだろう?
実は、b冷めているアピールをしているスタッフも、a”頑張ってますアピールをしているスタッフ”と同じ気持ちを感じています。
しかし、aの方とは真逆の表現(態度)をとるケースが多いのです。
aの方が『不安』や『怖れ』といった感情を『行動』で打ち消そうとするのに対して、b冷めているアピールをしているスタッフは『諦め』の態度をとるケースです。
同じ気持ちを感じているのに…
表現が真逆だから、お互いに『気に入らないヤツ』となります。
c経営者(相談者)はどんな気持ちを感じているのだろう?
ここまでくると、カンの良いあなたなら、もうお気づきですね?
経営者も、a,bと同じように『不安』や『怖れ』の気持ちを感じています。
自分の心の中を従業員に対してオープンにすることに対して『怖れ』を感じていたり、3人での話し合いの場を持つことに『不安』を感じていたり…
色んな『怖れ』や『不安』を感じている状態です。
また、これは受け入れがたい事実かもしれませんが…
ボク達人間は『良くなること』に対して、最も大きな『怖れ』を抱きます。
ひょっとしたら、経営者の中に会社の運営や仕事の覚え方・働き方など、従来のやり方を否定しているパートがあって、その部分とこれから自分がやっていきたいこと。
この2つが大きな葛藤を生み出している。
そんな状況にあるのかもしれませんね。
(経営者の中に、葛藤があると従業員は対立の構図を創りやすいのです。)
STEP2 『ねぇ、いまどんな気持ち?』と実際に聴いてみる!
想像しただけでは、どうにもなりません。
ステップ1は、気持ちに寄り添うための”ウォーミング・アップ”のようなものです。
ウォーミング・アップが終わったら、実際に聴いてみましょう。
a頑張ってますアピールをしているスタッフには、
『ねぇ、すごく君は頑張ってるよね。見ていてわかるよ(^^)
ただね、”アピール”にも頑張っちゃってるよね〜!
頑張ってるのをアピールしている時、どんな気持ち?』
と。
こういうことを聞かれるのに慣れていない人は…
まず、”キョトン”とすると思います。
最悪、怒り出す可能性もあります。
でも、それはそれでいいんです。
そこで、聴くのを辞めないでください。
相手が”自分自身の気持ちにアクセス”するためのサポートをやりきってください。
自分自身の気持ちにアクセスできるようになると、自然に無駄なことをしなくなりますから。
もちろん『聴く』だけではなく、自分自身の正直な気持ちを伝えてください。
これはほんの一例ですが…
ボクならこう伝えます。
ただね、その頑張りのアピールにも頑張ってるよね〜! 仕事も頑張って、アピールも頑張って… 疲れないかな?
実は、必要以上にアピールをされると、ちょっと引いてるボクがいるんだよね。
そしてさ… ひょっとしてだけど、”オレ、信頼されてないのかな?こんなに(君のことを)見ているのに…”って思うこともあるんだ。
オレが君のことを見ている。
大切に思っている。ってこと、理解してる?
ねえ、頑張ってるのをアピールしている時って、どんな気持ちか教えてくれない?』
あくまでも一例ですよ。
ボクならこうやって自分の気持ちを正直に伝え、相手の気持ちも聞きます。
※同じように、b冷めているアピールをしているスタッフにも自分の気持ちを伝えますし、相手の感じていることを聞きます。
STEP3 3人で話す
最後に3人で話します。
但し、ステップ3はステップ1、ステップ2を完了したらやってみてください。
ちょっと高度なステップですから。
自分たちの気持ちを共有するために、3人で話します。
3人で話す時は、次のことを大切にします。
- それぞれの気持ちをシェアする
- それぞれが考えていたことをシェアする
- どんな行動を大切にしていけば、会社(お店)が良くなるのか?具体的な行動についても話していく
※このステップを詳しく書くと、とんでもなく長い記事になるので省略させてもらいます。
気持ちを伝えあうと、なぜチームは一つになるのか?
人間と人間は、結局のところ『気持ち』が通じ合うかどうか?です。
同じ会社やお店で働いている人は、出会うべくして出会っています。
そして、出会った2人は、お互いを自分自身の成長に役立てる必要があるのです。
その成長のきっかけに必要なことが『対話』です。
ボクがセミナーで取り扱っている”真実のコミュニケーション”のことです。
頑張ってますアピールをしているスタッフも、冷めているアピールをしているスタッフも、経営者(相談者)も、それぞれに”気持ち”を感じています。
それぞれに”考え”を持っています。
どの”気持ち”にも、”考え”にも、その人にとっては”正しい”と思える理由があります。
誰一人、間違ってはいないんです。
ただ”出し惜しみしている”だけ。
だから、お互いに『理解不能』となってしまっているのです。
頑張ってますアピールをしているスタッフの”頑張る力”を仕事自体にフォーカスさせるようなサポートができたら、さらに健全に成長をするでしょう。
冷めているアピールをしているスタッフの冷静さや奥ゆかしさを認めつつも、アピール力を伸ばすことを引き出すことができたら、やはりこの方もさらなる成長をするでしょう。
そして、経営者(相談者)から自然と『私は君たちを信頼しているよ!』という声が出れば、経営者自身もさらなる成長を感じられます。
みんなで喜び合えるわけです。
みんなで喜び合える『チームの温度調節』でした。
ぜひ、記事のステップを参考に行動してみてくださいね。
トライしてみて途中でわからなくなったら、質問してくださいね。
ちなみに、意識が上司に向くより『お客様』に向いたほうが、良いに決まっていますから、アピールするなら『お客様に対してだよ!』というのが大前提ですよね。
近日開催のセミナー・ワークショップ・ミーティング
各地で”インスピレーションマネジメント”の基本となる、コミニュケーションについて学ぶことができます。
ピン!ときた方はぜひご参加ください。お逢いできるのを楽しみにしています。
最後までお読みいただきありがとうございました♪