前年対比を死んでも下回るな!という目標はちゃんと機能するのか?
目次
- 0.1 ナニを目標にするのがベターなんだろう?
- 0.2 『売上げ』や『前年対比』だけでは、会社がまとまりを無くす!?
- 0.3 目標は『対話』と『共有』がキーポイント!
- 0.4 『儲ける額』を目標にするボクの個人的な理由
- 0.5 売上げや前年対比や比率ではなく、まずは『儲ける金額』をメインに対話しよう!
- 0.6 おまけ
- 0.7 近日開催のセミナー・ワークショップ・ミーティング
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田口 淳之介
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田口 淳之介 プロフィール
[副題 あなたにとってボクのことはどうでもいい]
最近みんなに”J”って呼ばれてるジュンノスケです。
先日、とある会社の幹部の方からLINEでこんな相談がやってきました。
ミーティングで社長が『前年(の売上げ)は落とすなよ!』と言ってました。
それは現状ですよね?!
これは今月の目標で、絶対に達成しなきゃいけない目標を考えなければいけないですよね?!
※前年=前年の売上げ
※ボクもこのミーティングに参加していました。
大前提として…代表は『前年を下回ると、やりたいことがやれなくなったりするよ』と、参加者全員に自分の伝えている言葉の意味をわかりやすくお伝えしていました。真実を温もりのある伝え方をしている点において『業績の良い会社を経営している社長さんって、やっぱり凄いなぁ』と感じました。
目標数値を前年数字(成績)を目安に設定する会社(お店)も少なくはないと思います。
この『目標数値』って、業種や会社ごとに『ナニを指標としているのか』ってホント様々です。
で、ボクは色んな会社の会議にファシリテーターとして参加することが多いのですが、その時に大切にしていることがあります。
それは、数字の話しから、その会社の
- ビジネスモデル
- 文化
この2点を瞬時に理解していくという点です。
この2点を理解して、『数字の意味』と『数字に紐付けられた、人々の感情』をキャッチしないと、ファシリテーションを行うことができません。
で、ナニもファシリテーターのボクだけが
- 『数字の意味』
- 『数字に紐付けられた、人々の感情』
を理解していればいいのか?というと、そうではありません。
意欲のある幹部の方こそ、本当の意味で理解するべき項目だと思います。
なぜなら、目標があやふやだと、どの仕事にどれだけエネルギーを注ぎ込んだらいいのか?
イマイチハッキリわからないからです。
すると、仕事が散漫になってしまい、成果が上げにくくなってしまいます。
で、数字の話しをしていると、こんな風に感じている自分に気がつきます。
『同じ会社にいる人間の能力って、そんなに変わらないよなぁ』って。
でも、目指すべきところが明確になっている人とそうでない人では、仕事のパフォーマンスに天と地の差が出ることがあるのも事実なんですよね。
ぜひ、この記事を通して、自分がゴール(目標)としている数字が、自分のビジネスにあっているのかどうか?
チェックしてみてくださいね。
ナニを目標にするのがベターなんだろう?
ボク個人は、ビジネスで数字目標を創る時は、『利益額』に集中しています。
利益目標『◯円』として、そこから色々考えています。
これがボクにとって、一番わかりやすいんです。
金額で明確にするのが。
で、会社の社長さんが幹部や店長に対して『売上げ』でお話しをするのは、売上げに対して利益が計算できているからです。
だから、どこの会社も『売上げ目標』を持っているんだと思うんですよね。
ただ…
『売上げ』を目標にしたり『前年対比』を目標にしたりするのが、通用しなくなってきてる…
だいぶ以前から、そんな風に感じているボクがいます。
『売上げ』や『前年対比』だけでは、会社がまとまりを無くす!?
なぜ、『”売上げ”を目標にしたり”前年対比”を目標にしたりするのが、ちょっと通用しなくなってきてる』とボクが感じているのか?
まとめると2つの理由があります。
働く人々の意識と目標が一致してないとね!
一つは『働く』という概念の変化です。
一昔前は『お金』を沢山得るコトが、働く人々の動機の大部分を占めていました。
そうすると、
お金欲しい!
↓
頑張るのが当然!
という、シンプルな構図が成り立ちます。
でも、現在の日本はこんな単純な思考回路で成り立っていないと思うんですよね。
ライフワークバランスという観点から考えてみても、幸せな『働き方』を多くの人が模索している時代です。
- 『お金』は必要
- 仕事に『充実』も求める
- もちろん、『プライベートな時間』もしっかり必要
働く人々の意識も法律も『どれだけお金をたくさん獲得するか?』から『豊かさを感じよう』という方向に向かっている。
そんな感じだと思うんですね。
そうすると、前年数値を参考にした売上げ目標を立てると、
- 『前年でもシンドかったのに、もっとシンドくなるじゃん!』
- 『プライベートの時間が全然なくなるじゃん!』
みたいに感じる人が出てきます。
さらに、法律の関係で
『以前のように長時間は働けないよ…』という現実もあります。
結果、『目標』が従業員に苦しみを与え、それがそのまま『転職を考えるきっかけ』を与えることにもなってしまう。
なんて、経営者が全然望んでいない状況を創り出してしまうことが起こり得ると思うんです。
会社の歴史と成長と目標
もう一つの理由は社歴にテーマがあります。
会社やお店を起ち上げて7年くらいまでは、やはり新規顧客を集めやすい。
会社に、色々と目に見える『動き』があると思うんです。
でも、自然に動きが生まれる時期を超えていくと、良くも悪くも会社は『安定』に向かいます。
会社が安定していくというのは、社内での役割やルールを定めようする方向に向かうということです。
ということは、例えば社歴が何十年ともなると、どこかで『成長率』は横ばいになってくるのが一般的です。
そのタイミングでも『前年』の数値を目標にしていると…
『同じように頑張っているけど、以前ほど伸びないなぁ』という現実が、重たい雰囲気となって会社を覆います。
本当はただ成熟してきてるだけなのに…
目標とすることがズレているだけで、自分たちで会社の活気を削ぎ落としてしまうわけです。
働く人々を包み込む、世の中の空気。
そこから生まれる共通の『意識』と、社歴(会社の状態)。
これらの理由から、『前年』の売上げを目標にするのが危険なときもある。
これがボクの考えです。
目標は『対話』と『共有』がキーポイント!
会社とそこで働く人が”協力”していくためには、これまで以上にお互い『理解』しあうことが求められています。
- 働く人(従業員)がナニを望んでいるのか?
- 望んでいることの優先順位は何なのか?
- お金(給与)が一番なのか?
- プライベートな時間の確保が一番なのか?
- 学習でき、成長できる環境が欲しいのか?
そういったことをオープンにして、お互いに理解していく必要があると思うんです。
また、会社が存続していくために、いくら(¥)必要なのか?
新しいことにチャレンジするために、いくら(¥)必要なのか?
そんなことも伝えていく必要があると思うんです。
情報を開示しながら、会社とそこで働く人が相互理解を深めていくのが、最もシンプルで、最も大切なことだと思うんですね。
『儲ける額』を目標にするボクの個人的な理由
ボクが『儲ける額』を目標にする理由はスモールビジネスにおいて『創意工夫』を楽しめるからです。
でも、もっと本音を言えば…
ボクのクセみたいなもんかもしれません。
正直なところ『儲ける額』を目標にするのが一番楽なんです。
わかりやすいように、例を使って説明します。
『儲け』で仕事を考える時の一例
10万円の商品がある。
一ヶ月の目標の『儲ける額』は30万円
で、この商品は仕入れに2万円かかる。
また、販売経費や人件費などもかかる。
それらのことを考慮すると、30万円の儲けを出すためには、商品を10個販売しなくてはいけない。
ということは、
売上げ:100万円
利益:30万円
で、販売を初めて3ヶ月は、頑張って目標を達成した。
こういう状態があるとします。
この状態から、ボクがさらに利益を増やすためにすることは、まずは『時間』のことを考えるんです。
『儲ける額』の目標をあげるより、同じ金額(利益)をいかに短時間であげるか?ということにフォーカスします。
理由は色々あるというか、もっともらしく話すこともできますが…
多分、これがボクのクセです。
怠け者なんですよね。根が…(笑)
すぐに『もっと楽にできないかなぁ』って考えちゃうんです。
目的があって、期間を決めた『頑張る』は好きだけど…
『ずっと頑張る』が苦手なんですね。
だから、目標の『儲ける額』を定めた期間(継続的)に達成できたら、次は2分の1の時間(労力)で『同じ金額を達成できないかなぁ?』と考えます。
そのために、色々調べたり、人に話を聞きに行ったり、情報収集は頑張ってやれちゃうという(笑)
例題に戻りますね。
半分の時間(労力)で成果を同じにしたいと思ったら、
- 仕入れを安くできないか?
- 在庫を減らせないか?
- 販売方法を効率化できないか?
- クチコミを起こせないか?
- 売れるセールス文はないか?
- お客様一人にかけるセールス時間を半分にできないか?
- セット販売はできないか?
- 販売の切り口を変えれないか?
- 値段をあげることはできないか?
などなど…
ホント、色んなことを考えて試すことができます。
色々試して、一つでも当たれば、利益は同じでも『時間』を確保しやすくなります。
新しくできた時間で、新しい仕事にチャレンジをしたり、よりサービス内容を洗練させたり、プライベートの充実を考えることもできます。
だから『儲ける金額』と『時間』について、交互に考えるのです。
そこは特に真剣に!
売上げや前年対比や比率ではなく、まずは『儲ける金額』をメインに対話しよう!
ホント、一概には言えませんよ。
お金(数字)の話しって。
また、ボクは税理士先生とかじゃないから、専門家でもありません。
知りたいことがある時には、なんでも専門家の話しを聞きましょうね。
ボクは可能な限りそうしています。
ただ、お金の専門家ではないボクでも『これだけは言える!』ということがあります。
それは、
『意味を理解していない数字(お金)』を
目標にしてはいけない!
です。
意味を理解していないことに、あなたは『責任』を持てますか?
普通、持てないですよ。
『責任』というのは『理解』と密接に関係しています。
意味を理解しているから、
- ナニをどうすればいいのか?
- 自分がどんなことをしたらいいのか?
- しなくていいのか?
こういうコトがハッキリわかってくるからこそ、初めて『責任』が持てます。
そして、その『責任』に対して、真摯に仕事ができると思うんです。
質問者さんの
絶対に達成しなきゃいけない目標を考えなければいけないですよね?!
は、ボクの考えでは『儲けたい金額』なんです。
そして、利益を出すために、どれくらいの時間と労力を使っていくのか?を仲間と取り組んで欲しいと思います。
スモールビジネスは創意工夫で成果がガラッと変わります。
だから、
スモールビジネスって最高に楽しい!!
と、ボクは感じています。
ぜひ、
- お客様が喜ぶこと
- 自分たちが喜べること
- 会社が潤い喜べること
それぞれをイメージし、社長や仲間と共有する時間を創ってください。
そこから適切な目標と数字を選択してくださいね。
※スモールビジネスの世界では『利益額』とか『数字』を従業員に話さないという方針の社長もいらっしゃいます。
この記事を鵜呑みにして『社長に質問したら、嫌な顔された〜』なんて、ことがあるかもです。
この記事の活用は『完全なる自己責任』でお願いしますね。
おまけ
- 人口が増加しまくっている!
- すごく好景気だ!
- 業界に追い風が吹いている!
上記のような条件のもとでスモールビジネスを運営できたなら、ボクもきっと『前年の数字』を目標に仕事をバリバリしていたと思います。
でも、ボクが仕事をし始めた時、日本という国で『拡大の予感』を感じさせていたのは、ごく限られた分野のサービスでした。
そんな社会の状況では、ガムシャラに頑張るより『どんなサービスに目をつけるか?』という目利き力が重視されていたように思います。
また、会社やお店も『規模拡大』より『規模縮小』。
規模ではなく『”堅実に利益を出し続けるビジネス”が見直されてるんだなぁ』って感じでした。
と、同時に『目標の定め方一つとっても、時代によって正解って変わるんだぁ』と感じてきました。
結局のところ、正解を握っているのは経営者でも従業員でもなく…
『時流』なんでしょうね。。
『時流に良いタイミングで乗れるかどうか?』がスモールビジネスの全てなんですよね。
きっと…
ホント、スモールビジネスは”適者生存”の法則がガッツリ効いている分野だと思うので、いつも時代を敏感に感じ取るのが大切ですね。
自分の考えを、日々捨てる作業をしていないと、あっという間においてけぼりをくらいそうなので、ちゃんと自分に向き合おうと思います(笑)
近日開催のセミナー・ワークショップ・ミーティング
各地で”インスピレーションマネジメント”の基本となる、コミニュケーションについて学ぶことができます。
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