嫌なことがあったとき!あなたのセルフマネジメントがチームを救う
目次
田口 淳之介
最新記事 by 田口 淳之介 (全て見る)
- 名古屋は熱い街!『働き方改革に必須!!?『対話』する力を身につける』セミナーやりましたよ〜 - 2019年1月18日
- お客様、スタッフ、関係者『みんなに応援される』経営者になる! - 2018年12月31日
- 美容院経営者のお悩み『先輩が若手の指導をしない』問題解決法! - 2018年12月29日
読了時間 約 8 分です。
毎日を「ありのままの自分」で生きていますか?
ありのままの自分でマネジメントすれば経営が変わる!
田口淳之介 プロフィール [副題 あなたにとって僕のことはどうでもいい]
副題
嫌なことの活用法を知って、チームマネジメントに活かそう!
働いていれば、嫌なことは必ずあります。
いや、生きていれば…といった方が正確かもしれませんね。
そんな時、経営者やマネージャー・店長などの責任者はその嫌なことをどう捉えればいいのか?
そして、どうチームと成長していけばいいのか?
今回は、そんなことを詳しくお話ししてみたいと思いますが。
嫌なことの正体
まずは、「嫌なこと」と一口に言っても、様々なことがあります。
様々なことがありますが、今回は「人間関係」についての例でお話ししていきます。
究極的には、人間関係でしか嫌なことは起こらないし、人間関係が円満に言っていると、周囲の人と一緒に嫌なことも共に乗り越えられますが、嫌なこと=ツラいことになるのは、やはり根っこに人間関係の滞りがあるからです。
そして、嫌なことの正体とは
「理想や期待の人間関係と違う」
ということです。
あなたが嫌な気分になった時のことを考えてみるとわかりやすいと思います。
あなたの理想とする人間関係と違ったから、嫌な気分になったのではないでしょうか?
例えば、
「若いスタッフがきちっとした言葉遣いで話してこない」という体験があったとします。
あなたの中に
「仕事を教える・教わるという立場があるのだから、敬意を払うのは当然だ。そもそも、年上にはきちっとした敬語で話すべき。」
という考えがあれば、
「ハイっ!」と返事していない人を見るだけで「イラッ!」とするはずです。
余談ですが、以前セミナー参加者のアンケートの中に、こんなものがありました。
「セミナー開始が5分遅れてる。遅れた人になぜ、合わすのか?場がしまらなくなる!」というものです。
セミナーじたいは大変盛り上がりをみせたものでしたが、その参加者の方にとっての理想(で優先順位が高いもの)が定刻通りスタートして当然。というものがあったと思うんですね。
その時は、遅れちゃっている人が数名いたので5分だけスタートを遅らせたのです。
参加者の方がアンケートに書いてくれたことは「正論」なのですが…
ただ、すごく楽しい時間をみんなで過ごしたい!と考えている僕は「場をしめよう」とは思ってもいないし、5分遅らしたぐらいで、場をしめられないようなファシリテーションレベルでセミナーを開催しようとも思っていないのですね。
そして、このくだりで着目して欲しいのが「理想」がわかるということです。
参加者の方が持っている「理想」
僕が持っている「理想」
もしくは期待。
そんなことがわかると思います。
では「嫌なこと」とは理想や期待と違う状態である。
ということがわかったうえで、正しくはどのようにしていけばいいのか?というわけですが、その前によくある「N.G行為」を先にご紹介します。
・N.G行為をしていると、嫌なことを前進するためのエネルギーに使えなくなります。
・嫌なことを蔓延させてしまう、経営者やマネージャー・店長になってしまうのです。
・最終的には”嫌な奴”になってしまいます…
なんと、恐ろしいことか!!
というわけで、先に「嫌なことがあった時のN.G行為」をお伝えするのは、人は恐いことのほうが、楽しいことよりはるかに認識しやすいという部分があるので、そうします。
嫌なことがあった時のN.G行為
a.理想を持たないようにする
理想や期待を持たなければ、嫌な気分にもならない。というのは、論理的には正解です。
しかし、同時に楽しいことも失うので、N.Gです。
最終的には「無関心」にしかならいパターンです。
b.嫌なことじゃ無かった…と言い聞かせる。
嫌なことだ!と感じてるのに、嫌なことでは無かった…と自分の頭の中で実際に起こったことを、捻じ曲げてしまうパターンです。
結果は問題の解決がなされず、常に嫌なことが氾濫する状態になるだけです。
ある意味で、現実を見ない状態ですから様々なところにほころびが出るわけです。
c.仲間(人)と関わらないようにする
一番簡単で、手っ取り早い方法です。
採用している人も多いのでは無いでしょうか?
可能なら物理的にも関わらない。
しかし、多くの人は物理的には仕事上、どうしても仲間とは関わらなくてはいけません。
そうなると、心理的な関わりを減らすようにしていきます。
要は、この人が話すことは「業務連絡」のみになっていきます。
一般の社員なら、休日のみを楽しみにしているような働き方。
社長とよばれてる人がこの状態いなると、おつきあいのゴルフ&お酒とかに走る感じです。
もしくは、やたらと1人で営業にでたり、なんかの会に入ってそっちの仕事を凄く忙しくしたり…
とにかく「逃亡」します。
(ちなみに妻も、僕に切れている状態の最中に、どうしても話さなくちゃいけないことがあると、思いっきり敬語ではなしてきます。あれも一緒の心のツナガリを遮断する方法だと思います。しかし、なんで女性はキレると、敬語になるのか?未だに謎です笑 うちだけかな?)
上記にあげたN.G行為。
あなたはしていませんか?
もしくは、あなたの周囲にいませんか?
この行為をしてしまうのは「嫌なこと」があった時の対処法を身につけていないからです。
行為の特性からか、僕が見てきた人達の中には「普段はポジティブな人」「以前はポジティブだった人」がこのような行為に走る人が多いようです。
ポジティブには強いけど、ネガティブなことにはめっぽう弱い。というアンバランスな状態なんだと思います。
では、どうしたらいいのか、やっとお話しします。
嫌なことがあった時のセルフマネジメント!5ステップ
嫌な気分をしっかり味わう
まずは、嫌なことから逃げない。
では、無いんです。
嫌な気分をしっかり味わう。という点に集中してください。
これ、やってみるとわかりますが、しっかり味わえば味わうほど、早く嫌なことは無くなります。
逆に、嫌な気分を忘れようとすればするほど、忘れられません。
なので、嫌なことを最短・最速でクリアにしたければ、嫌な気分を味わうのが最も効率的な方法なのです。
不平・不満を言う。その時に自分の言葉を意識して聞く
起きた嫌なことに怒っている自分。
悲しんでいる自分。
そんな自分から出る不平・不満を言いましょう。
普通は言ったらいけない。と言われるのが不平や不満です。
確かに、いつも不平・不満を言っている人は困り者ですが、嫌なことがあった時に1人で言う分には問題はさほどありません。
「自分の言葉に意識的になる」という明確な意図を持っていれば、なおさらです。
この嫌なことがあった時にでる言葉は、自分の本音。
自分自身でも普段は気がついていなかった本音に気がつくチャンスでもあるのです。
- 何にムカついて、そんなに嫌な気分なのか?
- 何に悲しくて、そんなに嫌な気分なのか?
ここを明確にするためにも、「なぜ、嫌だったのか」を言いまくりましょう。
(他人にじゃないよ…あくまでも1人でやってください。もしくは、信頼できて、それを聞いてくれることに合意してくれた人にね)
嫌だったことが、どうだったら嫌じゃなかったんだろう?
自分が感じた「嫌な気分」
そして、何で嫌だったのか?
ここまではっきりわかれば、嫌なことがクリアになったも同然です。
そして、その嫌なことが「どうだったら良かったのか?」
嫌な気分にならなかったのか?
そこを明確にしてください。
ここで、はじめて「ネガティブなエネルギー」をうまく活用して、「ポジティブなエネルギー」にしっかり変換していくタイミングです。(本来は、ネガティブな状態から、いつでもポジティブな状態にあなたの判断で移行できますから、ポジティブな存在なんだな…人間って。と思います。選択権があるのは、素晴らしいことですから)
明確にするときにステップ2が役に立ちます。
自分が言った不平・不満をそのまま裏返せばすぐに、自分の理想の状態がわかりますから。
例えば何か仕事で「あなたの責任なんだから、あなたがちゃんと最後までちゃんとやってよ!」という言われ方をして、あなたにとってその言い方が気に入らなかったとします。
「なんで、私があんな言われ方をしなきゃダメなんだ!!!!」と怒って、嫌な気分になっていた人は、どんな言われ方をしたかったのか?ということをはっきりさせるだけでいいのです。
ひょっとして理想はこうだったかもしれません。
「あなたにはこの仕事に対する責任があるでしょ。そして、あなたにはその責任を果たす力があると思うから、この仕事は確実に最後まで完了してくださいね」
もし、あなたがこのように、自分の理想を明確にすることができたら、格段に嫌なことが少なくなります。
なぜなら、嫌なことは自分の理想を明確にするだけのこと。ということが理解できるからです。
理解してしまったら、そのように行動をとるので、何日も嫌な気分で過ごすほうが難しくなってしまうのです。
相手に伝えきる
ここまで来たら、後は殆ど自動操縦のようなものです。
あなたが明確にしたあなたの理想や期待を、仲間に伝えてください。
自分が望んでいることを、ただ伝えて欲しいのです。
ステップ3が不明確だと、このこのステップは確実に行うことができません。
逆に、ステップ3が明確になっていたら、簡単なことです。
もし、あなたが「そんなコト言えない」と感じたなら、ステップ3に戻ってください。
言えないのではなく、不明瞭なだけだからです。
そういう意味で、このステップは自動操縦のようなものなのです。
伝えきったらあとは気にしない(期待を手放す)
伝えた後のことは気にしない。
これが、ある意味で一番重要です。
伝えたあとのことを気にし過ぎると、その気にしすぎたことが、次の嫌なことを起こす可能性が高いからです。
僕は、すぐに忘れてしまいます。
少し慣れが必要かもしれませんが、自分の中でどうしたいのか?が明確になったので、後はそうなるように自分が行動してくわけですから、それでいいのです。
だから、本当にすぐに忘れることができるのです。
忘れられない人は、ステップ4を完了させていないので、ステップ4に戻ってくださいね。
まとめ
経営者やマネージャー・店長などの、仲間の中で一番バランサーにならなければいけない人が、このセルフマネジメントができていないと、問題が起こった時やチームになんか嫌な感じが漂った時に、そこからぬけ出すことができなくなります。
そうすると、嫌な原因を取り除く。という判断しか下せなくなるのです。
それはさながら、外科手術のようなものです。
手術のし過ぎで、身体がボロボロになる。
会社やお店、チームがそんな風になってしまうことも考えられます。
そして、ここで正直に白状しておきます。
この記事を読んだだけで「そうだ!そうしよう!!」と思ってもらえると、すごく嬉しいです。
しかし、すぐにこの通りにデキる人は100人に1人。
いや、500人に1人もいないかもしれません。
それは、これまで自分自身がどのステップでもつまずいてきた経験があるのと、スタッフや経営者・マネージャーなどの相談にのる機会をもらって、そのたびにつぶさに観察してきた結果から、言えることです。
こんなことを言うのは気が引けますが。
それでもこの記事があなたがありのまま自分になって、セルフマネジメントを身につけ、あなたの周囲の人と充実した毎日を送るなんらかのきっかけになれば嬉しいな。という想いからです。
トライしてもすぐにはうまくいかないかもしれませんが、それでも諦めずにステップを繰り返してみてください。
ミニQ&Aコーナー
Q.質問者 ニックネーム:セールスマンさん/30代 /男性/セールスマン
私は美容ディーラーで、美容院さんに営業しています。
そこで、お客様から「若いスタッフの店販売り上げが上がらない…」と相談されることが多いです。
どのようにお客様にお答えしたらいいですか?
junさんの考えがあれば、教えてください。
A.Junのアンサー
質問してくれてありがとう!
結論から言ってしまうと、人の手を介さずに販売する方法を先に創る。ということに取り組んだ方がいいと思います。
そういうシステムを創る方法をセールスマンさんが学んで、システムで販売していくアドバイスをした方が、喜んでもらえる気がします。
というのも、「若いスタッフの店販売り上げが上がらない…」というテーマは、言い換えればその(きっとそのお客様は社長かもしくは、責任者だとは思いますが)お客様は、若いスタッフに販売を「販売していない」という状況だからです。
ようは、若いスタッフに販売する楽しみをお伝えできていない。というわけです。
それをそのまま言って、話しを素直にきいてもらえる関係性ができていたらいいのですが、なかなか難しいところもあると思うので、まずは「販売」の方法を違う目線でセールスマンさんが見たほうが、はるかにスムーズに展開すると思います。
きっかけがシステムで販売でも、最終的には人の力が絶対必要になりますから、まずはきっかけを創るところから一緒にお客様とスタートしてみてください。
ぜひ、ありのまま自分で!
最後までお読みいただきありがとうございました♬