【完全保存版】こころの時代。心と時代について理解を深め役立てる
田口 淳之介
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毎日を「ありのままの自分」で生きていますか?
ありのままの自分でマネジメントすれば経営が変わる!
田口淳之介 プロフィール [副題 あなたにとって僕のことはどうでもいい]
この数年、様々な企業が行うフォーラムやお客様を集めたパーティなどの冒頭に、主催の会社の代表が「これからは心の時代です」というようなことを話しているのを何回も目撃してきました。
ひょっとしたら、これを読んでいる方も、そういう催し物に参加して、聞いたことがあるかもしれません。
ひょっとすると、ひょっとすると!
あなたが働いている会社の代表が同じようなことを言っていたのを聞いたことがあるかもしれません。
僕も、現代は完全に心の時代に入っていると思います。
しかし、その「心の時代だ!」と話していた人達の殆どが、心のことについて話しているのを聞いたことがないのです。
もっとひらたく言えば、心の時代=モノの売れない時代=以前よりセールスを頑張ろう!というようなことを言っている人も少なくなかったのです。
その時「あれ?心の時代という言葉を使っているけど、僕が思ってる心の時代とは違う感じだな??」という感覚を覚えたのを、鮮明に記憶しています。
もちろん「こころの時代」なんていう言葉はどうとでも捉えられるので、正解も不正解も無いとは思いますが、僕が考え感じている「こころの時代」について。そして、その心の時代とスモールビジネスの関係性について、明確にしていきたいと思います。
このお話しを聞いてくれる方は、どこに共感できて(はたまた自分は違うなぁ〜と感じて)どこを自分のビジネスやコミュニケーションに活かせるかを考えてもらえれば嬉しく思います。
では!心の時代について
心とはナニ?
こころの時代という言葉を自分の中で明確にしようと思うなら、やはりさけては通れないのが「心」についての理解です。
心については、本当に多くの方が語っていますし、どの解釈もそれぞれに「そうだよなぁ〜」と納得させられるものがあります。
また、日本では古くから「心ここにあらず」などのような、心についての言葉があります。
ことわざや格言まで検索範囲を広げると、東西の文化から、多くの心に関する言葉があることを認めることができますね。
また、〇〇心理学というような本が、本屋さんに行けばかなりたくさんあることを見ると、心についての関心が高く、みんなそれを知って自分の生活や恋愛、仕事、教育などに活かしていきたい!という欲求があることが伺えます。
そんな、多くの著名な人が書籍やTVなどで語っている心。
僕は、心について至ってシンプルな理解ですましています。
心は
自分が考えていることが、自分にあっているかあっていないかを知らせるナビゲーター
というものです。
考えていること(思考)の検査機みたいなものだと理解しています。
自分が考えていることが、ありのままの自分とジャストフィットしていたら、心はポジティブな反応をしてくれます。
それは、感謝やワクワク感や、嬉しいなぁ〜。といった気分で、考えていることが、自分にあっていますよ!と知らせてくれていると考えています。
逆に、自分の考えていることがありのままの自分とジャストフィットしていない。
そんなズレている状態だと、心はネガティブな反応をしてくれます。
イライラしたり、悲しみを感じたり、罪悪感を感じたり…
自分の考えていることは、ありのままの自分とはジャストフィットしていませんよ!ということをお知らせしてくれるわけです。
これが、僕の「心」についての理解です。
図にしてみました。
この図は、自分の考えから気持ちが生まれて、ありのままの自分に届けられるよ!という流れを示したものです。
自分が考えたこと(思考)があって、初めて感情はうまれるの例
① ディズニーランド
② コーヒー
③ 映画・ラブコメディ
上記のものについて、あなたがそれぞれに持っている考えをもとに、初めて気持ちが生まれます。
例えば僕の場合は
① 興味が無い…そもそも考えじたいを殆どもっていない。よって、気持ちじたいも、とても弱いシグナルしか発しない。
② 毎日呑む。できれば美味しいコーヒーを飲みたいと思っている。よって、気持ちは美味しいコーヒーに出逢えるような「期待」を抱いている
③ 恋愛とコメディのかけ算は、最高のシナリオの一つだと考えている。よって、とても好きだ。キュンキュンする映画は(笑)
このように、考えに基づいて初めて気持ちが発生していると考えています。
また、おなじ質問を妻にしてみると、
① 楽しいトコロだと思う!よって心はウキウキする!!
② 苦い飲み物…飲まなきゃいけない時がある。よって、心は嫌な気分になることがある。
③ 終わりがいつも一緒だから好きではない。現実味も無い。よって、心は退屈に感じる。
このように、同じテーマでも人それぞれ考えていることが違って、それによって、感じる気持ちも異なるわけです。
(それが、同じ家に12年も一緒にいる妻でも〜〜〜!!笑)
ということは「こころ」というものは、いつも自分が考えていることが「自分にとってポジティブかどうかを教えてくれる」便利なもの。という見方ができると思います。
逆に言えば、こころ(気持ち)を感じないようにしていると、自分の考えていることが自分にとってどのようなものなのか、判別できない。
これは、信号のない交差点をすごいスピードで走り抜けるような、危険行為とも言えるわけです。
心のメカニズムについては、今回はこのくらいにしておきます。
(また、別の機会にさらに心(感情)についてツッコんで記事を書いてみたいと思います)
時代について
さて、今度はこころの時代の「時代」について、お話ししていきます。
僕が生まれた1,980年代は、まさにモノの時代の終わりの方だったと思います。
それまでは、多くの工業製品が大量生産され、その生産と消費のバランスが、ある程度一致していたと思います。
目にみえない話は、どちらかというとキワモノ扱いで、誰も心のことを現代のように大きな声を出しては扱っていなかったと思います。
モノの時代は、ある意味で「視覚」と「立証」の時代とも言えると思います。
目で見えるものが全てで、あらゆることが視覚に訴えるというのが主流です。
そして、常に論理的に相手に伝えれて、その伝えたいことの証拠もしっかり示さなければいけない時代です。
言い換えれば、とても男性的な時代です。
その時代のビジネスも、もちろん男性的なエネルギーが強く、そこではビジネスに「戦略」とか「戦術」をたくさん用いることになりました。
男性的な時代というのは、勝ち負け(競争)のある時代ですから、当然の流れだと思います。
ビジネス=戦争
なわけです。
これは、視覚(モノ)をベースとしたら、とても起こりやすい現象だと思います。
なぜなら、モノには
- 「どっちがたくさん持っているか?」
- 「どっちが良い物を持っているか?」
という比較をしやすい要素がふんだんに入っていて、その比較に「勝ち負け」の思考が入ると、感情的(心)には不安や劣等感が必ず生まれるからです。
物質的な時代は、このような競争のメカニズムが働いて、みんなが物質的に豊かになっていった時代だと思います。
しかし、物質的な時代にも限界が来ました。
それは、ある程度モノがみんなに渡りきった。という理由と、競争がなんか嫌だ…と感じる人が増えたことが原因だと思います。
ある程度モノがみんなに渡りきった。というのは、一般的な生活水準の向上のことを言います。
現代の一般家庭(特別お金持ちじゃなくても)は、普通にTVがあって、スマートフォンもあって、これがないと生活が成り立たない!というようなモノ不足の状況ではないわけです。
すると、欲しいモノはあるかもしれないけど、必要なモノはすでにある。という状態の人がとても増えた社会と言えると思います。
この状態では、これ以上「モノによる消費」を煽っても、さすがに「必要ないね」という冷静な判断が消費者から下されます。
さらに「競争がなんか嫌だ」という世代が誕生してきました。
まずは、子どもたちが(教育が原因か感覚的なものなのかは僕にはわかりかねますが)そう感じるようになっていきました。
車を所有して格好つける!という感覚が薄らいだことから、若い人達のクルマ離れが、自動車メーカーには深刻な問題として迫っている。というニュースを、あなたも見たことがあると思います。
また、競争に疲れた大人達が「競争ばっかりしててもね〜」という思いを抱いたことから、競争離れの風潮がふんわり社会を包み込みだしたように思います。
すると、どんどん「モノ」にベースを置いた競争の社会ではなく、心にベースを置いた時代に変化していったんだと思います。
それを心の時代。と多くの人が呼ぶようになりました。
しかし、冒頭で紹介したスピーチをしている代表は(またその世代(50代以降の多くの大人は)心の時代を感じ取っているけれど、実際に自分が生活して、豊かさを享受してきたのは「モノ」の時代であり、「競争の時代」なわけです。
なので、少し戸惑っているし、混乱しています。
(人間は圧倒的に体感したことが勝ちますからね。やっぱり)
「競争は違うし、確かに飽きた…でも、競争しないビジネスなんて存在するのかなぁ〜?」という具合に、迷っているのです。
話しを戻しますね。
心の時代とは、多くの人が
- 自分が何を考えていて
- どんな気持ちを感じたいのか?
自分自身についての理解を深める時代だと思います。
それは、モノのように視覚化から先に行うのではなく、目に見えないこと(心・気持ち)から現象やモノを生み出す。
という、以前とは考える順番がひっくり返った時代だと思うのです。
また、完全に自分の考えや気持ちに責任をとることができる時代とも言えます。
現代は、先ほどの例でもあげたように、夫婦であっても、全く違う思考と感情を抱いて生きていることが、オープンにできる時代です。
一昔前は、その考えや気持ちをいかに揃えるのか?という話しが主なテーマでした。
特に、従来の経営やマネジメントでは、そのような旗を掲げている会社がたくさんあったのです。
それが通用したのは、みんなが「モノ」を欲しがったし、みんなが「負けたくない」と思ったからです。
また、自分の考えや気持ちをオープンにすることが許されていなかった時代だからです。
しかし、みんなが欲しがらなくて、みんなが勝つも負けるも「そもそも競争なんてしてないよ!」と言い出したので、恐怖や劣等感を煽ってどうこうできることは限りなく少なくなっています。だから、「揃える」という概念もきっと変化しつつあるんだと思います。
自分と人は違って当然。
その違いを
普通に話せて、
普通に認め合えて、
普通に掛けあわしたりするのって、楽しいよね!
と言えるのが心の時代なのです。
心の時代に入ったことで、ある人にとっては少しずつ生きやすい時代になっています。
これまでの手法にしがみつく人(本人に自覚があるかどうかは別にして)にとっては、すごくシンドく感じる時代かもしれません。
30代中頃から〜40代中頃の方は、特に混乱しやすいとも言えます。
それは、時代の変わり目に生きていて、2つのルールを同時に見てしまっているからです。
しかし、そんな時代をありのままの自分で生き抜いて、自分が仕事で誰かに貢献して、自分も仲間もお客様もみんなが楽しくなる方法は必ずあると思うんです。
そのためには、自分の気持ちに今までの何倍も何十倍も気がつく必要があると思います。
最初の頃は、その気持ちに気がつくだけで疲れたりします。
信号無視を繰り返していたのが、きちっと信号を見るようになるから、本当は安全になったのですが、慣れていないせいで疲れます。
これは、心の時代に真剣に「心」に向き合いはじめた人なら、殆どの人が通る道です。
だから、安心してください。
心は、いつもあなたの考えていることについて、そっと教えてくれるだけですから。
そして、あなたが経営者やマネージャーで、自分の考えていること・感じている気持ちに敏感になって、クリアにする方法を身につければ、あなたの仲間に貢献できることがとっても増えます。
また、貢献の深さも変化します。
ぜひ、ゆっくり自分のタイミングで自分の心と対話をスタートしてください。
心の時代についての記事 2016-03-07
最後までお読みいただきありがとうございました♬