マネージャーは身体を使った仕事を3分の1に。そして思考を3倍に!

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田口 淳之介

スモールビジネスプロデューサー
『人間関係の仕組み』と『コミュニケーション』の専門家。 老若男女問わず20,000人との対話実績をもとに、様々なスモールビジネスの顧問サポートを受け持つ。また経営者・幹部の個人的カウンセリングを行う。全国各地で、笑いあり涙ありのセミナー・ワークショップを開催中!

読了時間 約 8 分です。

インスピレーションマネジメント_考える

あなたはどこで汗をかいていますか?

いきなりですが、僕が幼いころから父に叩きこまれた話しを1つご紹介します。

 

僕は父に「どこで汗をかいて働いて行くのか?」

 

それだけは「自分で決めろ」ということをよく言われていました。

 

身体で汗をかく。というのは、主に肉体労働で稼ぐことを指します。

頭で汗をかく。というのは、システムを考えたり、集客導線を考えたりと、頭脳労働を指します。

心で汗をかく。というのは、責任に向き合い、責任をとる。という意味です。

 

僕自身、10代の頃は身体で汗をかくようなアルバイトに精を出していました。

身体を使っての労働もけっこう頑張ってやるタイプでした(笑)

 

頭で汗をかくようになったのは、接客業をするようになってからです。

お客様の思い(考えや気持ち)を汲み取るために、様々な勉強をして、頭を使うようになったんだと思います。

ただ、この時は身体もフル稼働です。

そして、店長という責任者になったときから、自分以外の人の「責任」を「自分の責任」としてとる。

ということを体感し、自然と心でも汗をかき出したように思います。

 

もちろん、僕は怠け者ですから、汗をかいてはすぐサボる。というような時期も経てですが…。

ただ、その経験からスタッフ(仲間)との対話や、パーソナルセッションなどを行っている時に、相手がどこで汗をかいているのか?

また、どこでサボろうとしているのか?

すぐにわかってしまいます。

 

 

もし、これがず〜っと熱血でやってきた人だったら、サボる人のことは読み切れないかもしれませんね(笑)

話しを戻します。

 

仕事内容とその人が担う役割で、どこで汗をかかなくてはいけないのか?というのは自ずと決まってきます。

また、どこで汗をかきたいか?ということで、自分の居場所も変わります。

今回の記事は「現場」でしっかり汗をかいてる経営者・マネージャーのための記事です。
(先に言えよ!と思った人は正解です。僕も読み返していて、そう感じました 笑)

 

 

例えば同じ職業・同じ会社の中にいても、経営者やマネージャーと現場の人の仕事は全く違います。

同じ1時間の労働という角度から考えてみましょう。

経営者やマネージャーが60分という時間のうち、頭を使って仕事をしなくてはいけないのは、どれくらいでしょう?

僕の考えでは、50分は頭脳労働に使わなくてはいけません。

 

最低でも!

 

残りの10分の活用時間は?

 

 伝える!!

 

ということに使わなくてはいけないのです。

 

もちろん、身体を使いながら頭脳も使う。という状態はあります。

また、移行期間もありますから、あくまでも目安の話です。

 

 

もし、あなたが「店長になったばかりだ!」とか「マネージャーになるために、現場の仕事を少なくして、考える時間を増やしている!」

という状態なら、この後のお話しも聞いてもらうと参考になると思います。

 

 

思考する時間が足りていない経営者・マネージャーは〇〇です。

ステップ

思考する時間が足らない経営者・マネージャーの特徴をリストにしました。

  • やたらといつも計画を練っています。
  • いつも、悩んでいます。
  • いつも、場当たり的な行動を起こします。
  • 明確な軸をもちません。
  • 困ったらすぐに(自分の)身体を使おうとします。
  • なんでも自分でやろうとします。
  • やたら会議・ミーティングを催します
  • やたら資料・レポートを作ります。提出を求めます。etc…

 

読んでて、ゲンナリしてきますね。

この弊害は、本人というより一緒に働く仲間に影響が大きいでしょうね。
(ひいてはお客様に…)

 

そして、上記のような明らかな問題を抱えている人の最大の特徴は、

 

わけのわからない「頑固」さをかもしだす

 

というものだと思います。

 

この話しを聞くと、こんな人になるのは怖くなってきませんでしたか?

これまでに沢山、わけのわからない頑固さを醸し出している経営者・幹部を見てきました。
(もちろん、僕もこうなりそうになったり、ちょっとなったこともあります。しかし、すぐに軌道修正をしています。)

 

 

お話しをスムーズにするために、このような人に名前をつけましょう。

 

ブラック・マネージャー

略して「B.M」

 

あなたが、この「B.M」のような仕事の仕方をしないですむように、どのようにすれば考えるのが楽しくなるのか?

そして、「考える」をどうしたら、仕事で活かしていけるのか?

 

そんなことのエッセンスを今からお伝えします。

 

 

正しく頭で汗をかこう! その①

ステップ2

思考は「知っていること」と「知っていること」を組み合わせていくものです。時には、削除していく場合もあります。

なので「考える」前には「知る」ことが当然必要になります。

 

考えられない人の多くは「知る」ことに十分な時間や、またはお金をかけていない人です。

知らないのに考えようとしても、考えらるわけがないのです。

 

当然と言えば当然ですが、この問題は考えられない人達の盲点になっています。

・情報収集力が弱い。
・リサーチをしない。

という人は、本当に多いものです。

 

B.Mにならないためにも、まずは知ることをしっかり取り組むのは大切なことです。

 

 

正しく頭で汗をかこう! その②

ステップ3

考えても仕方のないことを考えている。

賢いのにバカな人。というのがB.Mにはいます。

このタイプのB.Mは考えても仕方のないことを、永遠と考えているのです。

例えば、なにか問題点を発見した時に「その問題をクリアするために!」しか考えていないような人です。

 

「?」クッションが頭に浮かんだかもしれません。

 

「問題を解決するために考えてるんだから、いいんじゃないの?」と、あなたは思うかもしれませんが、ここが落とし穴です。

 

考えるべきことは、自分たちにとってベストな状態です。

そのベストな状態を考えていないのに、問題点の解決ばかり考えていては、ただのネガティブな人です。

 

賢いのにバカな人状態になってしまうと、ネガティブゾーンからの脱出が自力では難しくなります。

なぜなら、限定的には「正しいこと」を言っているからです。

 

しかし、広い視野で考えてみると「どうでもいいこと」に時間をさいちゃっているのです。

あなたが正しく「考える」ためには、最も優先すべきことは『自分たちの望む状態』を明確にしていくことです。

 

 

正しく頭で汗をかこう! その③

ステップ4

書く。

とにかく書いてください。

 

箇条書きでもいいし、文章にしてもいいのですが、何にせよ書いてください。

・アイディア
・解決したいことがら
・良かったこと

思いついたことならどんなことでも!

 

書く。という行為は、思考が整理されます。

そして、自分で書いて、読んだものがよくわからない場合は、やはり伝えたい相手にも伝わらないのです。
(美容師さんに多いです。ビジュアルで伝える!という特性はすごく磨かれている。でも、言語化するのはすご〜く苦手という方。美容師さんなら問題無いと思います。でも、その人が店長や経営者・マネージャーっていうのは、少し厳しいシーンが出てきます)

 

整理してる最中に、自分のなかで考えが明確になってくることが殆どです。

また、整理し終わった後に、自分の好きなように考えを並べ直すこともできます。

僕オススメの方法は(特に書きだした最初の頃は)紙とペンを使って書くことです。

 

このアナログの方法(紙とペンを使う)なら「図」も簡単にかけます。

言葉と図で自分の考えを整理するのは、考えていることを形にするのに、最もシンプルで最もローコストな優秀な方法です。

あなたがB.Mにならないためには、「書く」は必須だと思ってください。

 

 

正しく頭で汗をかこう! その④

ステップ5

考えを伝える=フィードバックをもらう

しっかり考えていないB.Mは、思いつきのみでモノを言います。

思いついて、すぐにアイデアを口にした時に、辛口のフィードバックをもらうことがあります。

すると、すぐにその思いついたアイディアを断念したりします。

 

逆のパターンもあります。

 

思いついたことを言って、やたらと賛同される。

すると、賛同してくれる人にしか話さなくなる。

結果、B.Mが会社や店をわる(派閥のようなもの)状態を創りだすのです。

 

 

どちらも非常にアンバランスなのが問題です。

ひょっとしたら、思いついたアイディアは素晴らしいものだったかもしれません。

ひょっとしたら、賛同されたアイディアは、たいしたものでは無かったかもしれません。

 

この問題の根っこにあるのが考える時間が少ない。というものです。

 

もう少し考えていたら、辛口のフィードバックをもらった時に、そのフィードバックを役に立てて実行できたかもしれない…

考える時間をもってから、相手に伝えることによって周囲の人の力を借りることができたかもしれない…

 

フィードバックをもらう時に大切なのはタイミングです。

そのタイミングは、あなたの考えた深さがベストなら、タイミングもベストになるものです。

 

B.Mにならないためには、考えはじめる。考えるのをやめる。のベストなタイミングを見極めましょう。

 

 

正しく頭で汗をかこう! その⑤

ステップ6

「考える」に頼り過ぎない。

 

ここまでのお話しを全否定するように聴こえるかもしれません。

しかし「考える」という行為は、それだけで何かを生み出すわけではありません。

 

例えばあなたが宝くじにあたる。ということをどれだけ考えても、宝くじを買いにいかなくては、当たる可能性は0%です。

「考える」というのは、自分をサポートしてくれるツールのようなものです。

 

しかし、

・何を考えるのか?
・どのように考えるのか?
・誰のために考えるのか?

などの項目がずれていると、自分を苦しめるツールにもなるのが「考える」なのです。

 

 

そして「考える」という行為では絶対できないのが「決定」だということも知っておいてください。

考えるとは、※決定の手前までの回路を開いてくれます。
※損・得/有効な手法かどうか?などの選択基準のこと

 

 

しかし、決定は心でするものです。

「決心」という言葉があるのもそのためだと思います。

「思考=考える」だけが発達して、「心」が置き去りになっている人こそ、B.Mなのです。
(その逆もB.Mですが…)

 

 

ミニ Q&A コーナー

InspirationManagement_q&a

質問者  S.Mさん 30代  男性 プレイングマネージャー

いま、美容院で働いています。

マネージャーになるために、週に2日は現場を離れて、マネージャー業をスタートさせています。

4日間はプレイヤーとして働いていますが、2日の過ごし方についてジュンんさんからアドバイスをもらいたいと思います。

何か気をつける点とかあれば教えてください。

 

 

田口じゅんのすけのアンサー

一番大切なのは、何で貢献するのか?自分の仕事とその目的を明確にしてください。

そして、次に決めるのはEnough Number(イナフ ナンバー)と呼ばれるものです。

 

Enough Numberとはマーケティング用語で「充分な数字」という意味です。

正確には「これで十分だと思える数字」です。

この数字が決まっていないと、あなたの上司や部下との話しが感情的な話しのみに終始してしまいます。

 

ぜひ、Enough Number(これで十分だと思える数字)を決めて、それを共有するように努めてください。

そして、2日間の間には充分に考える時間。

そして、考えるために何が必要か?を調べることをオススメします。

 

それは社内の人間関係に何かもつれがあるなら、あなたが知らなくてはいけないのは、その解き方です。

 

もし、みんなが決めたことを守らない。というのが、あればそれを守っていくために必要なマインドと仕組みの作り方かもしれません。

まずは、あなたが知らないことを知って、それをどれくらいの期間で修得するのか決めると、2日間という時間が有効的に使えると思います。

ぜひ、楽しんでお仕事してくださいね。

 

 

まとめ

jun nagoya_matome

頭で汗をかく。

ということは必然的に、身体で汗をかく時間を少なくしないと困難なものです。

身体で汗をかく仕事から、頭で汗をかく仕事へ移行する期間には、身体で汗をかいている時に見ていた景色が、全く違う景色に見えるものです。
(見えていかないと、頭で汗をかけていない。ということすから、セルフチェックの項目として使えますね!)

 

そのため、色んな疑問や悩みが生まれ、それをクリアしていく時期とも言えます。

その時には、これまでとは違った頭の使い方をしなくてはいけません。

 

それが、今回のテーマ!

マネージャーは身体を使った仕事を3分の1に。そして思考を3倍に!という意味でした。

ぜひ、少しずつ思考をうまく使いこなして、充実した仕事をしてください。

もし、それをしていて楽しくない!と感じたら、これからの社会はなるべく早くそれを上司なり仲間に伝えて、自分の本来いるべき場所に戻るのもありだと思います。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました♬ 

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2016-01-24 | Posted in マネジメントNo Comments » 

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