[重要]役職者がコントロール症候群にかかっていたらチーム崩壊!
田口 淳之介
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田口 淳之介 プロフィール
[副題 あなたにとってボクのことはどうでもいい]
部下・仲間をコントロールしたい!というのは病的な思考回路だと気がつくコト
『コントロール症候群』
こんな言葉があるかどうかはわかりませんが(ボクが勝手に言っているだけですから…)従業員・仲間に対して過度なコントロールを行う人が、経営者やマネージャーだと、チームは内部崩壊を起こしていく。
というお話しです。
ここで言う”コントロール”とは、自分の思い通りにするために、他者の考え方や行動に口出しをすることです。
コントロールをしない人と、コントロールしたがる人の違いを理解してもらうために、それぞれの特徴を比較してみました。
[コントロールしない人(わかちあえる人)]
自分の夢や理想を語る
↓
相手に自分の話しを聴いてもらえる
↓
相手が自由に動く
結果、会社(チーム)には『私たち』という概念が育まれる
[コントロールする人]
自分の夢や理想を語らない
↓
相手に指示を与える
↓
相手が指示通り動く(動かない時も多い)
結果、常に従業員・仲間の言動をチェックしている。
チェックと言えば聞こえは柔らかいが、本来のところ”監視”をしている状態。
※ちなみに、指示も与えない暗黙のうちに人をコントロールしようとしている人もいます。
コントロール症候群の人はどんなことでもコントロールしようとするので、
- 人に安心感を与えることはない
- 説明がやたら細かい
そんな特徴があります。
その他にもコントロール症候群には様々な特徴があります。
- イライラしやすい
- 人をバカにしやすい
- 考えが自分の中だけで明確になっている
- 協調性にかける
- 場の空気を壊すことを何とも思っていない
- 繊細な一面がある
- なんでもステップをつくりたがる
こんな特徴が自分に当てはまりそうなら『コントロール症候群』予備軍かもしれません。
では、このコントロール症候群から抜け出し、どうやって周囲の人に貢献し、自分も含めみんなで楽しくやっていくのか?
その辺をお話ししていきたいと思います。
さらには、この記事を読んでいるあなたが、コントロール症候群の方に苦しめられている。という現象も考えられますから、コントロール症候群の上司や部下を持った方は、その人にどうやって接していけばいいのか?ってこともお話ししたいと思います。
※コントロール症候群の人が役職(権限)を持つと、コントロールすることを簡単に正当化できます。(これが、本当に一番危険なことです。)
コントロール症候群の人の心の奥底
なぜ、コントロール症候群にかかってしまうのか?という根本的な問題からみていきましょう。
根本的な問題とは『心の問題』です。
その人がどんな感情を持っているのかに注目すると、その人の行動や考えが読み解けるものです。
結論からいうと、コントロール症候群の人の心の奥底にあるのは「不安」なんです。
大きな大きな不安
経営者やマネージャーなら「会社がつぶれるかも!」とか「このままじゃヤバイ!」という不安があって、コントロールを加速させます。
もし、店長なら「あのスタッフが明日来なかったらどうしよ〜〜」とか「あいつがあの先輩の売上げを抜いたらどうしよ〜」とか…
内容は人それぞれ。
不安を感じるコトには、色んなケースがありますが…
結局のところ『不安を感じている』というのは共通項です。
また、コントロール症候群の人にとっての未来は「明日はどうなるかわからない」という漠然としたものです。
この『漠然』とした感じ。
未来を信頼できない感じ。
そこから、不安が発生します。
その不安を埋めるために、可能な範囲のことはすべて「わかっていたい」という欲求が自然とでてきます。
(自分が知らなかったこと。ただそれだけで怒り出す人っていませんか?その人も不安を刺激されて怒っているのです。)
ここまで読んで、あなたがもし「あ〜 私!!コントロール症候群になってた〜」と感じたら、この後も読み進めてみて欲しいと思います。
なぜなら、そこから抜け出せるからです。
また、「あ〜 私の部下がこうなんだよ…言ってることは正しいけど、話していると息がつまるんだ…」と感じている人にも朗報が書かれていますから、ぜひ読み進めてください。
原因はわかった!?「不安」を取り除く唯一の方法
実は、過去にはボク自身もこの「コントロール症候群」にかかっていたことがあります。
実は、今でも「自分が運転していない乗り物」なんかを苦手に感じる時があります。
それはハンドルがボクのコントロールできる範囲にないからです。
(絶叫マシンが大の苦手なのは、まさにここです。高いところが恐いんじゃなくて、知らない人がボクの命を握っている。というあの感覚が怖すぎるんです 笑)
絶叫マシンなら「乗らなければいいだけ」なので、大した問題ではありません。
しかし、仕事やプライベートで過度にコントロールしたい欲求をもっていると、これはヤバイ現象なのです。
では、本題に戻ります。
不安を感じているコントロール症候群の人は、不安を「独りぼっち」で感じているのです。
なので、他人を支配をしたがります。
また、本人は不安でたまらないのですが、その不安を感じることが「正義」であり「仕事」だと思っているフシもあります。
(このため、リスク対策をしない人に異常に厳しくなる場合があります。また、やたらに従業員を守る。という言葉を多用する人も中にはいます。)
そんなコントロール症候群の人に、まずやってもらいたいのは、「不安」を明確にすることです。
「もや〜」っとしたもの。
まるで霧がかかっているようなものを「不安」とするなら、「〇〇になったら怖い!」とハッキリ言えるくらいに『不安』を明確にしてください。
普通、その不安の表面的な正体はこんな感じです。
– 人生が楽しめなくなる。
– 食えなくなる(職を失う)
– 危険を感じている
-他人にバカにされる・無視される
– 愛する人に迷惑をかける
– 社会的な信頼を失う
人間には、上記にあげたようなことの反対の欲求が自然とありますから(どこに重きを置くかは個人差はありますが)それが脅かされるように感じるなら、誰でも不安は感じるものです。
そして『不安』という感情は、無視すればするほど自分の中で拡大していきます。
そういう要素を持っているんですね。
不安を取り除く唯一の方法は、不安を直視することなのです。
直視すればするほど、不安というものは輪郭をはっきりさせます。
輪郭がはっきりすればするほど、どう取り扱ったら良いのかが、自分でわかるようになるのです。
なぜ、不安を直視すればするほど、コントロールが弱まるのか?
過度なコントロールの発端は、コントロール症候群の人の内側にある不安をかき消すための行動だからです。
自分の中にある不安と対話できるようになると、不安は小さくなります。
大きかった黒い影が、最後は正露丸みたいな感じになるのです。
こうなると、自分のやっていたことの大部分が「不必要なこと」だと理解できるようになります。
感覚的にはこんな感じです…
『あれ?なんでこんなに怖がっていたのかな❓ボクはwww』
また、行動そのものが不安からではなく、楽しいところから行動できるようになります。
そのため、「コントロールしたい」という欲求が自然と減少するので、コントロール自体が少なくなるのです。
いまお話ししていることは、行動の『動機』が変化していく、とても大切なポイントです。行動の動機は大きく分けて『愛』からか『怖れ』からしかありません。この点を理解すると、無駄な行動が驚くほどに減ります。
ちなみにですが…
まれに、このお話し「コントロールの手放し方」をしても、「どうやって我慢したらいいですか?」という質問をしてくる人がいます。
この質問をしてくる人には、まだボクのお話しが伝わっていない。ということになります。
このような人が陥っている負のスパイラルはこんな感じです。
負のスパイラル
① 従業員・部下をコントロールしようとする
↓
② 結局、完璧にはコントロールできない
↓
③ 結果、従業員・部下に嫌われる
↓
④ 嫌われて、嫌な気持ちになり”コントロールをやめてるフリ”をするようになる
(ここで我慢です)
↓
⑤ 我慢できずに、気持ちが爆発してしまう
↓
⑥ 『嫌われるのも仕事!』と、変なロジックを強化し、以前にもましてコントロールをしようとする
何度もお伝えしますが、自分の不安という気持ちにちゃんと向き合えば!!
不安は自然に縮小し、最後は消えてなくなるわけです。
不安があるのに…
それを無視して「我慢」している状態は、自分の不安と、まだ対話がスタートしていないわけです。
コントロール症候群の周囲にいる人にやってもらいたいサポート
コントロール症候群の人。
その人自身が『もうこんな気分はヤダ〜』となって、本当にそこから『抜けだそう!』と思うしか、真の解決はありません。
しかし、周囲の人にも可能なサポートはあります。
ボクの体験では大きく分けて2種類のサポートがあります。
1つは「きっかけ」の提供。
そして2つめは「コントロール症候群が出てるよ!」というフィードバックです。
1つめの「きっかけ」の提供は、「何がそんなに不安なの?一緒に考えてみよう」というお誘いのことです。
相手が不安を感じている気持ちを否定せず、肯定もしない。
中立の立場からコミュニケーションをとることです。
言い換えれば、相手が不安を感じている。その気持ちにただ寄り添う。というものです。
誰がどんな気持ちになるかは、誰にもコントロールできないし、しようとしてもいけないのです。
その前提に立つと『ただ寄り添う』ことができるようになっていきます。
ちなみにですが、この『ただ寄り添う』という立ち位置を確保できたら、会社やお店の中の問題の殆どは消えてなくなる。
そう感じるくらい、尊いポジションです。
ただ、多くの場合「何がそんなに不安なの?一緒に考えてみよう」と言っても、”すぐにはコントロール症候群にかかっている人が話してくれるとは限らない”というのが現実です。
時にはその誘いに対して、暴力的な言葉を使うかもしれませんし、高圧的に迫ってくるかもしれません。
そこをスルーできるという確信が、自分の中に持てたときに、この『サポートのポジションに立つ』ということにチャレンジして欲しいと思います。
2つめのサポートは、1つめのサポートをクリアしているとハードルはかなり低いです。
なんらかの「きっかけ」によって、「自分がコントロールをしたがっていた。」ということに気がついた人。
その気がついた人の『コントロール症候群再発防止』のサポートです。
この「コントロール症候群が出てるよ!」というフィードバックの一言で、いつでも「何がそんなに不安なの?一緒に考えてみよう」の位置に戻れるわけです。
このフィードバックのある状態は、コントロール症候群にかかっていた人が「独りぼっち」でいた時とは、まるで違います。
そこに支え合う仲間がいるからです。
コントロールを手放した後に待っている働き方
冒頭でコントロール症候群の人はこんな特徴をもっている。とお話ししました。
それがどのように変化したり、貢献できることになるのかをご紹介します。
・イライラしやすい
・人をバカにしやすい
・考えが明確になっているが気持ちがぼんやりしている
・協調性にかける
・場の空気を壊すことを何とも思っていない
・繊細な一面がある
・なんでもステップをつくりたがる
これらの特徴はすべて、自分や他者を楽しませたり喜ばせていくものです。
イライラしやすい
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思い通りにならないからイライラしやすかった。
でも、コントロールを手放したら、思い通りに行くことと、行かないことの区別がついて、思い通りにしていく方法を考えるのに十分なエネルギーを使えるようになる。
人をバカにしやすい
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自分がわかっていたことを、他者にシェアする喜びが湧く。
相手がわかってくれても、くれなくても、期待値が少ない分だけ、軽やかにシェアできる
考えは明確になっているけど、気持ちがぼんやりしている
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考えと気持ち(思考と感情)の整合性がとれているから、周囲の環境や、他者を無理やり変えようという気が起きなくなる
協調性にかける
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みんなが気がついていないリスクに一番最初に気づくことができる。
そのための対策を練る時間もたっぷりあるし、みんなと話し合う時間もあることに気がつく。
場の空気を壊すことを何とも思っていない
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場の空気が良ければそのままでいいし、悪いなら、その悪い空気を壊すことができる。
空気感のコントロールをポジティブに行うことができる
繊細な一面がある
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
何かを創造するときに、細部にまでこだわることができる。
プロジェクトでもマニュアル制作でも、クオリティを高いところまであげていくことで周囲に貢献できる。
なんでもステップをつくりたがる
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
みんながわかりにくモノを、わかりやすくしてあげたり、新人にでも伝えられるようなものを作ってあげられる。
細かすぎる「ステップ」ではなく、相手にちょうどいい「ステップ」を感じることができるようになっている。
まとめ
いかがでしたか?
『コントロールする能力』には何の問題も無いんですね。
ただ、その能力だけが暴走していくと、自分も周囲の人も傷つけてしまうのです。
これは車でもそうですね。
楽しくドライブすることもできるし、扱いが悪いと悲惨な事故を起こします。
コントロールする能力と対(つい)になっているのはいつも「感情=気持ち」なんですね。
ぜひ、あなたがコントロール症候群ならそこから抜けだす!
そんな『意欲』を持って欲しいと思います。
もし、あなたの周囲にいる人が。
あなたの大切な人が!
コントロール症候群で「どうにもならないよ〜」という状態なら、サポートしてください。
自分だけではちょっと…という時は、個人セッションを受けるのもいいんじゃないかな。と思います。
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